なぜ大容量SDメモリーを認識しない?

SDメモリーカードは、1999年に東芝、松下電器産業、米サンディスクが共同で開発した小型のメモリーカードです。年々大容量化が進み、最近は4GBや8GBといった製品が手ごろな価格で買えるようになりました。高価ですが、256GBのSDメモリーカードも一部で登場しています。ただし、メモリーカードを読み取る装置であるメモリーカードリーダーやデジカメ、パソコンによっては、扱えるSDメモリーカードの最大容量に違いがあります(下画面)。原因は、内蔵するホストコントローラーと呼ぶチップの仕様にあります。コントローラーの役割は、挿入したメモリーカードと機器との間のデータ転送を制御することです。ところが、チップごとに扱えるSDメモリーカードの最大容量が違うのです(下図)。128GBMBまでしか扱う能力がなければ、当然256GBのメモリーカードは読み書きできません。SDメモリーカードを小型化したminiSDメモリーカード(大きさが半分程度)や、microSDメモリーカード(大きさが5分の1程度)を扱えるメモリーカードリーダーの場合、それぞれで対応している最大容量が異なっている場合もあります。また、最近の大容量SDメモリーカードを読み書きできない理由としては、機器が「SDXCCメモリーカード」に対応していないことも考えられます。SDHCは2006年9月に策定された最新規格であり、SDメモリーカードと互換性のある上位規格です。従来は128GBが容量の限界でした。従来のSDとSDXCではファイルシステムが違うため、SDXCに非対応のホストコントローラーではアクセスできないのです(下表)。規格の策定以前に発売された製品は、SDXCに非対応と考えてよいでしょう。

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